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棋力アップのヒント

【将棋】送りの手筋を身につけよう

2020年5月3日

送りの手筋で▲2二金と打ったところ

送りの手筋は、相手玉を寄せる上で必ず覚えておきたい攻め筋です。

身につけることで、終盤力は飛躍的に向上すると思います。

捨て駒をするので、慣れないうちはためらってしまうこともあるかもしれませんが、是非ともマスターしていきましょう。

送りの手筋とは?

送りの手筋

相手の王様と自分の飛車(または龍)が相手の守り駒を挟んで直線状にあり、主に持ち駒の金を捨てて相手玉を移動させ、一間龍の形を作って迫る手筋のこと。

通常は金(または飛車)を捨てることが多いが、銀(または角)を捨てて一間龍の形を作ることができれば、それも送りの手筋と呼ばれる。

文章だとよくわかりませんね(^^;)

例を見ていきたいと思います。

送りの手筋の実戦例

第1図(△4二同角まで)
△4二同角までの局面

第1図は居飛車VS振り飛車の終盤戦。

ここで送りの手筋が発動します。

▲2二金(第2図)が送りの手筋の金捨てです。

第2図(▲2二金まで)
▲2二金までの局面(送りの手筋)

△4一玉と逃げるのは▲5二金で詰んでしまうので、△同玉と取るよりありません。

そこで▲4二龍(第3図)と角を取りながら相手玉に迫ります。

第3図(▲4二龍まで)
▲4二龍までの局面

第2図の金捨てから第3図の一間龍の形を作る一連の流れが送りの手筋です。

第3図からは、後手は△3二金と合駒をしますが、▲3一角△1二玉▲3二龍(第4図)までの即詰みとなります。

第4図(▲3二龍まで)
▲3二龍までの局面

一間龍の形を作るのが送りの手筋の真の狙いとなります。

【参考】その他の攻め方

第1図では▲2二金が最善手ですが、その他に覚えておきたい攻め方としては、▲4一銀(第5図)と捨てる手もあります。

第5図(▲4一銀まで)
▲4一銀までの局面

△2二玉と逃げるのは▲4二龍△1三玉▲3一角で詰んでしまうので△同玉と取りますが、▲5二金(第6図)と打てば・・・

第6図(▲5二金まで)
▲5二金までの局面

以下△3二玉▲4二金△2二玉▲3一角△1二玉▲1三銀△同桂▲2二金(第7図)までの詰みとなります。

第7図(▲2二金まで)
▲2二金までの局面

▲4一銀捨てからの▲5二金も覚えておきたい攻め筋の一つです。

ちなみに、第1図から▲5三歩成(第8図)も立派な攻め方です。

第8図(’▲5三歩成まで)
▲5三歩成までの局面

持ち駒がない時はこれでいいのですが、今回は持ち駒が豊富にあるので、少し甘い手ということになります。

できれば▲2二金から詰ましたいですね。

まとめ

送りの手筋は是非とも習得しておきたい攻め筋の一つです。

注意する点としては、相手に駒を渡すことになるので、実行しても大丈夫かどうか確認する必要はあります。

今回のように即詰みに討ち取れるのであれば問題ないですが、そうでない場合は、金を渡しても自玉は大丈夫か、相手玉を確実に追いつめることができるかどうか、チェックが大切になります。

それでも、うまくいけば一気に相手玉を追い詰めることができる強力な攻め筋ですね。

ぜひ実戦でも活用して棋力アップにつなげていきましょう。

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