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将棋初心者向け

将棋で歩が裏返るとどうなる?初心者でもわかる成るルール解説

歩がひっくり返ると何になる?

将棋において「歩が裏返る」とは、「成る(なる)」という動作のことを指します。

これは、駒が敵陣(相手の陣地)に進入し、裏面を使ってパワーアップするルールのひとつです。たとえば「歩」が裏返ると、「と金(ときん)」になり、動きが強化されます。

初心者にとっては、この「裏返る」=「成る」というルールに少し混乱してしまうかもしれません。「なぜ駒がひっくり返るの?」「どの駒が成れるの?」など、疑問が次々と湧いてくるでしょう。

この記事では、将棋における「歩が成るとどうなるのか」「歩が裏返るとどうなるのか」について、初心者にもわかりやすく解説します。

ルールを理解すれば、将棋はもっと面白くなりますよ!

将棋の「成る」とは?|基本ルールを知ろう

盤上の「歩」と「と金」

成れる駒と成れない駒とは

将棋では、すべての駒が成れるわけではありません。成れる駒は以下の6種類に限られます。

  • 歩(→と金)
  • 香車(→成香)
  • 桂馬(→成桂)
  • 銀将(→成銀)
  • 角行(→馬)
  • 飛車(→龍)

これらの駒は、敵陣に入ることで裏返り、より強力な「成り駒」として新たな能力を持つようになります。

一方、金将と王将は成ることができません。これは、すでに移動範囲が広く、機能的に完成された駒であるためです。成る必要がないとも言えるでしょう。

まずは、どの駒が成れるのか・成れないのかをしっかり覚えていきましょう。

成るタイミングと条件

駒が成れるのは、敵陣1~3段目(自分から見て将棋盤の奥から3段目まで)に関わったときです。
具体的には、以下の状況で成ることが可能です。

  1. 自陣の駒が敵陣に進入したとき
  2. すでに敵陣にいる駒を動かしたとき
  3. 持ち駒を敵陣に打ち、次以降の手で動かしたとき
  4. 持ち駒を敵陣以外に打ち、次以降の手で敵陣に進入したとき

ただし、実際に成るかどうかは任意で選択できます

例外として、歩・香・桂が進んだ結果、次の手で動けなくなる位置に達する場合は、強制的に成らなければなりません
このルールを理解していないと、成らずに指してしまい、次の手で動けなくなってしまうこともあるので要注意です。

裏返った駒(成り駒)はどう変化する?

駒が裏返る=「成る」と、その性能は大きく強化されます。

  • 歩 → と金(金将と同じ動き)
  • 香 → 成香(金将と同じ動き)
  • 桂 → 成桂(金将と同じ動き)
  • 銀 → 成銀(金将と同じ動き)
  • 角 → 馬(角行+王将のような1マス移動)
  • 飛 → 龍(飛車+王将のような1マス移動)

この変化により、駒は戦局を左右する存在へと生まれ変わります。

特に「と金」は歩兵という地味な駒が一気に攻守で活躍できる駒へと変貌します。そのため、実戦では敵陣に歩を進めて成る=「と金にする」戦法が重要な勝ち筋の一つです。

成った駒は元には戻りませんが、それぞれが持つ新たな能力を活かすことで、盤面の支配力が飛躍的に高まります。

歩が成るとどうなる?「と金」の特徴と強さ

「歩」の動けるマスと「と金」の動けるマスを表示

「と金」の動きと使い方

「と金」は、金将と同じように動けるようになります。これは、前後左右・左右斜め前に動けるという意味で、元の歩の縦一方向から大きく改善されます。

この強化により、と金は攻めでも守りでも非常に頼れる存在になります。自陣では守りの要として使える一方、敵陣では押し込みや囲い崩しの中心となることも多く、プレイヤーの戦術次第で活躍の場が広がります。

さらに、と金は1マスずつ着実に進んでいく特性から、相手にプレッシャーをかけやすく、放置すると一気に形勢が悪化することもあります。初心者のうちは軽視されがちですが、実は非常に重要な駒です。

しかも、相手に取られても、それは「歩」に過ぎない点もすごく大きいですね。

と金の戦術的価値

  • と金は終盤の「寄せ」に非常に有効
  • 敵陣に複数のと金を作ることで、相手の防御を崩しやすくなる
  • 成ることで一気に攻撃の駒へと変化する
  • 相手の金銀と交換しても損になりにくい価値を持つ

と金は、駒の価値としては銀や桂よりも強いと評価されることもあります。将棋に慣れてくると、と金の有無が終盤の勝敗を分ける要素となることもあり、その重要性が徐々に見えてくるでしょう。

相手の陣地でと金を1枚作るだけでも戦局を一変させることがあり、積極的にと金を目指す展開は将棋の基本的な攻め筋とも言えます。

成らない選択はアリ?

歩に関しては、基本的に「成る」べきです。

なぜなら、成ることによるデメリットがないからです。前に一歩しか進めなかったものが上下左右斜め前6マスに動けるようになるわけなので、成らないという選択は基本的にありません。

ただし、例外として「歩を成らない」選択が戦術的に有効な場面もごく稀に存在します。例えば、「と金」になることで、打ち歩詰めが生じるケースなどです(打ち歩詰めについては後述します)。

しかし、このようなケースはかなり特殊で、基本的には気にしなくてOKです。歩は成るものと覚えてしまってください。

一方、他の駒(例:桂馬や銀将)では戦略上「成らない」ほうがよい局面がしばしばあります。跳ねる動きや独特の間合いを維持したい場合は、成らずにそのまま使うことも選択肢の一つです。

歩に関する注意点|初心者が陥りがちなルール違反

盤上で「歩」を動かすところ

「二歩」は反則負け!重複配置に注意

歩を同じ縦列(筋)に2枚打つことは禁止されており、「二歩(にふ)」と呼ばれる反則です。二歩は最も有名で初歩的な反則の一つであり、特に初心者がやりがちなミスです。

例えば、自分の歩がすでに6筋にあるのに、うっかりもう一枚歩を打ってしまうと、その瞬間に負けが確定してしまいます。このルールは、対局者同士の公平性を保ち、戦略性を高めるために設けられています。

持ち駒の歩を使う場合は、打とうとしている縦筋に自分の歩が存在しないか必ず確認する癖をつけましょう。初心者はつい見落としがちなので、盤面を確認してから指す癖をつけましょう。

ニ歩については、まれにプロ棋士もやってしまう反則です。

「打ち歩詰め」も反則になる

持ち駒の歩を打って相手の王を詰ませることは禁止されています。このルールは「打ち歩詰め」と呼ばれ、簡単に詰みを作るのを防ぐための制限です。

ただし、盤上にいる歩で詰ますことは問題ありません(突き歩詰め)。

このルールを知らずに歩を打って詰ませてしまい、反則負けになるケースも少なくありません。慣れていないうちは、歩を使う終盤戦には注意が必要です。

歩が成った後の注意点

  • と金は一度成ると元に戻りません。対局中にと金を再び歩に戻すことは不可能です。
  • 成った駒を相手に取られると、元の状態である「歩」として相手の持ち駒になります。成った状態のままでは使えません。

よくある質問Q&A|成ることに関する素朴な疑問を解消

よくある疑問をQ&A形式でまとめました。

Q1. 成った駒は取られたらどうなる?

A.成った駒は、取られると元の駒に戻ります。たとえば「と金」は取られると「歩」として相手の持ち駒になります。つまり、裏返った状態(成り状態)では相手の持ち駒として使用することはできず、常に元の状態に戻ってから再使用されます。

これにより、相手にとっては再度「歩」として利用できるため、成った駒を失うことで相手にチャンスを与えてしまう場合もあります。そのため、成駒の扱いには慎重さも必要です。

Q2. 成らずに進めたら、後で成れる?

A.はい、敵陣内にいる間は、後からでも成ることが可能です。次に動かすタイミングで「成る/成らない」を再選択できます。これは、戦術的な理由であえて成らないという選択肢を残すためのルールでもあります。

ただし、歩や香車、桂馬が最終段に進んだ場合は成らないと次に動けなくなるため、成ることが必須となります。状況に応じて成る・成らないの判断を行うことが、将棋における重要なスキルのひとつです。

Q3. 歩以外の駒も裏返って強くなる?

A.はい。角が馬に、飛車が龍になるなど、成ることで非常に強力な駒になります。特に馬や龍は、それぞれの本来の動きに加えて、王将のような1マス移動が加わるため、攻守において非常に使いやすい駒となります。

また、銀・桂・香といった駒も成ることで金と同じような動きになるため、バランスの取れた駒へと変化します。将棋では「成る」をうまく使いこなすことが勝負のカギとなります。成駒の使い方を学ぶことで、戦術の幅が大きく広がります。

初心者におすすめ|成るルールを覚える練習法

将棋盤に散らばった歩の駒

実戦+詰将棋で「成る感覚」をつかむ

詰将棋は「成る」タイミングや効果を実戦形式で学べる絶好の方法です。特に1手詰や3手詰といった短手数の問題は、初心者にとってとっつきやすく、駒の動きや配置の基本を理解するのに役立ちます。

さらに、詰将棋の中には「成らないと詰まない」「成ると逆に詰まなくなる」といった、成り・不成りの選択が結果に直結する問題もあります。これにより、成るかどうかの判断力を鍛えることができ、自然と盤面を広く見る力も養われます。

毎日1題だけでも詰将棋を解く習慣をつけることで、駒の特徴や成りの活用法が体感的に身についていくでしょう。

スマホアプリや将棋ソフトで実戦を重ねる

初心者向けの将棋アプリでは、「成り」をガイドしてくれる機能や、敵陣に入ると自動で成りの選択を促すUIが整っているものが多く、自然と成るべき場面を学べる設計になっています。

また、レベル別に対戦相手を選べる機能がついたアプリを使えば、自分のペースで実戦経験を積むことができます。序盤から終盤にかけての流れの中で、「どの駒を成らせて優位に立つか」を考えることが、将棋の戦術的理解を深める助けになります。

将棋ウォーズやぴよ将棋などの人気アプリで、対局履歴を見返して「ここで成っておけばよかった」と復習するのもいいですね。成りの判断を客観的に見直す機会にもなります。

このように、詰将棋と実戦の両方を組み合わせることで、成るルールの理解がより確実なものとなり、初心者から中級者へのステップアップにもつながります。

まとめ|歩が裏返る=「と金」になる価値を理解しよう

将棋において、歩が成るとどうなるか、歩が裏返ると何が起きるかを正しく理解することは、初心者が上達するための大きな一歩。裏返ることで駒が強くなり、戦局に与える影響も大きくなります。

反則やルールにも注意しながら、「成る」ことで形勢を有利に進める感覚を身につけていきましょう。

「と金」を上手に活用できると、さらに将棋が楽しくなると思います!

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