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将棋コラム

【観る将必見】初心者向け将棋用語52選

2020年6月5日

開始局面の駒が並んだ将棋盤

将棋を始めたばかりの人や、将棋は指さないけどプロの将棋は観る、いわゆる観る将の人にとっては、将棋の専門用語に戸惑うことがあるかもしれません。

中継の解説を聞いていても、意味がわからないと面白さも半減してしまいますよね。

そこで、今回の記事では、将棋の世界ならではの用語をまとめてみました。

解説を聞いていてわからない言葉があったら、参考にしてみてください。

あ行の将棋用語

  • 合駒

飛車、角、香で王手をされた時に、その間に何らかの駒を打って王手を防ぐこと。

合駒の例
合駒の例

△3九龍の王手に▲5九角と合駒をしたところ。

  • 挨拶をする

将棋の指し手においては、相手の攻めに対して手抜きをせず、しっかり対応することを意味する。

もちろん、対局前の「お願いします」対局後の「ありがとうございました」の挨拶も大事ですね。
  • 味がいい

後々効果が出てきそうな指し手のこと。二つ以上の意味を持った指し手のこと。

「これは味のいい手ですね」といった形で使われます。
  • 遊び駒

攻めにも守りにも参加せず、働いていない駒のこと。

別名ニート駒。

  • 頭金

将棋では、玉の正面に金を打つことをいう。

  • 厚い/厚みがある

金や銀などの駒が密集して、全体的に盛り上がっている様子。

相手陣を圧迫するような陣形で好形とされている。手厚いともいう。

  • あやをつける

形勢が悪い時に簡単に負けないよう、相手を迷わせる、悩ませるように放った妖しげな一手のこと。

  • 謝る

主に相手から歩を伸ばされた時に、へこまされる形で歩を受ける時に使う。

謝るの例
謝るの例

△1六歩の取り込みに、▲1八歩と謝ったところ。

  • 居玉

玉が初期配置(5一、または5九)にいること。

基本的には、居玉は避けた方が良いとされている。

  • いじめる

主に飛車と角の大駒に対して使う。

しつこく大駒を追いかけ回すこと。

  • 一手一手

受ける手段はあるものの攻めが途切れることはなく、これ以上続けても勝つ見込みがないこと。

「これはもう一手一手ですね」という言葉が出たら、大勢は決したといえますね。
  • 嫌味をつける

相手玉の近辺に何らかの攻めのとっかかりを作ることで、後々大きな攻めの足がかりとなる手のこと。

嫌味をつけられた側からすると、何とも気持ち悪く不気味である。

  • 埋める

主に自分の玉周辺の空いているスペースに、金銀桂香などの駒を打ち、守りを補強すること。

  • うるさい

相手の攻めを受けきったり、振りほどくのが容易ではないこと。

主に形勢のいい時に使われる。

か行の将棋用語

  • 形作り

必敗の局面で無理に受けようとせず攻めの手を指し、美しい形で投了するために指す手のこと。

似たような意味で「首を差し出す」という言葉もあります。

自陣の駒が壁のようになって、自玉の逃げ道を封鎖している状態のこと。

銀が壁になることが多く、その場合は壁銀と呼ばれる。

壁銀の例
壁銀の例

玉の左側から攻撃をされている状況で、銀が壁になっている事例。玉の逃げ道を閉ざしている。

  • 利かし/利かす

これから本格的な攻めに入る前のジャブのような手。

利かしの手に応対してもらえれば、攻め側としては得になることが多いが、手抜かれる場合もある。

解説では「この利かしが入れば大きいですね」といった風に使われます。
  • 鬼手/奇手

思いもつかないような、アッといわせるような手。

  • 強手

文字通り強い手のこと。

主に駒損をいとわず指される手を意味する。

  • 切る

大駒と小駒を交換する際に使われる言葉。

角を切る、飛車を切る、という形で使われる。

  • 切れ筋/切れ模様

攻め駒が不足し、攻めが続かなくなっている様子。

指し切りともいう。

プロでもアマでも攻めが切れてしまうのはつらいですね。
  • くさび

攻めのとっかかり、拠点、足がかりのこと。

  • 小ビン

小ビンは、小瓶ではなく小鬢(こびん)のこと。

辞書には、頭の左右前側面の髪とある。

主に玉の小ビンという使われ方をして、玉の両斜め前を指します。

小ビン攻めの例
玉の小ビンを攻めているところ

玉の小ビンは急所であることが多い。

さ行の将棋用語

  • 指しすぎ

やりすぎの意味。

調子に乗って攻めてみたものの、的確に対応されて形勢を損ねてしまう時に使われる。

  • さばく

盤上の攻め駒が滞ることなくきれいになくなり、主に飛車や角が絶好のポジションに躍り出ること。

解説では「きれいにさばけましたね」という風に使われます。
  • しびれる

相手にいい手を指されて困っている様子。見落としがあった場合に使われることが多い。

  • 質駒

一番良いタイミングで取って持ち駒にできる駒。

  • 縛り/縛る

玉の逃げ道を閉ざすように置く駒のこと。待ち駒。

  • 焦点

将棋では、2つ以上の駒が利いている地点を意味する。

焦点に歩を打つことが多く、焦点の歩という使われ方をします。
  • 勝負手

形勢が少し悪いと思われる側が繰り出す、形勢逆転を狙った手のこと。
一局の勝負を賭けた一手。

  • 筋がいい

センスがいい手のこと。

手筋も同じような意味だが、こちらは汎用性のある部分的に定跡化された指し手のこと。

  • Z(ゼット)/ゼ

Z(ゼット)は簡略してゼと呼ぶこともある。

意味は絶対に詰まない形。

Z(ゼット)の例
Z(ゼット)の例

穴熊は絶対に王手がかからないので、典型的なゼットですね。
  • 俗手

誰もが思いつくような普通の手、平凡な手のこと。

  • 即詰み

王手の連続で相手の王様を詰ますこと。単に詰みともいう。

王手が続くため、かけられた側はなすすべがない。

解説で「これは即詰みですね」という感じで使われます。
  • 底歩

自陣の一番下に歩を打つこと。
主に金の下に打つことが多く、金底の歩と呼ばれる。

た行の将棋用語

  • 手損

文字通り手を損して、駒組みが遅れてしまうこと。主に序盤に使う。

  • 手抜き/手抜く

相手の攻めの手を無視して、他の手を指すこと。

  • 詰めろ

次の手番で王様を詰ましますよという手のこと。1手スキともいう。

放置すると負けてしまうため、詰めろを解除する手を指すか、もしくは相手玉を先に詰ます必要がある。

  • 天王山

将棋では、将棋盤の5五の地点のことを指す。

  • 投了

負けの意思表示をすること。

「負けました」ということが多い。

投了するまで対局は終わりません。
  • 友達をなくす手

からすぎる手、情け容赦のない手のこと。

普通に攻めても勝てるところ、強固な受けの手を指したり、駒得偏重の手を指したりすると使われる。

解説では「この手は友達をなくしますね」といった風に使われます。
  • 頓死

正しく指せば詰まないところ、応手を間違えて詰んでしまうこと。

な行・は行の将棋用語

  • 覗く

主に角が端に出て、相手陣を見通した時に使う言葉。

  • 弾く

大駒(飛車や角)による王手に対して、金や銀で大駒に当てて受けること。

弾くの例
大駒を弾いたところ

△5八竜の王手に▲4八金打で弾いたところ。

  • 控えの桂

直接駒に当てたり、王手をするのではなく、一旦自陣や中段に控えて打ち、力を溜める桂馬のこと。

控えの桂の例
控えの桂

▲2六桂と控えて打ち、次に▲3四桂の両取りを狙っている。

  • 控えの歩

直接相手の駒に当てて打つ手もあるところ、あえて一歩下がって歩を打つ高等テクニック。

控えの歩の例
控えの歩

▲3五歩と直接打つのは△4三銀と下がられてしまう。▲3六歩と控えて打ち、次に▲3五銀を狙っている。

  • 必至(必死)

どう受けても次に必ず詰まされてしまうこと。

ま行の将棋用語

  • 妙手

良い手である好手の上をいく、気づきにくい手のこと。

あまりにすごい手は絶妙手と呼ばれる。

  • 無理攻め/無理筋

相手に正しく受けられると成立しない攻めのこと。

ただし、正確に受け切るのは容易でないため、無理筋気味でも攻めが通ってしまうこともある。

  • 模様がいい

将棋盤の美しい木目のことをいっている・・・わけではなく、美しい陣形で駒の働きが良く、指しやすいと思われる局面を指す。

序盤に使われることが多い。

や行・わ行の将棋用語

  • 寄り形(よりがたち)

詰みまでは読み切れないものの、間違いなく寄っている形のこと。

解説で「これはもう寄り形ですね」という風に使われます。
  • 割り打ち

主に割り打ちの銀の意味で使われることが多い。

1マス離れた飛車と金、または金と金の配置で、銀の両取りをかける形をいう。

割り打ちの銀の例
割り打ちの銀の例

まとめ

ということで、簡単ながら将棋用語の解説でした。

観る将の人にとっては、将棋は専門用語が多くてよくわからないということがあるかもしれません。

そんな時に、今回の記事が参考になれば幸いです。

解説者の話していることが理解できれば、もっと将棋が楽しいものになりますね。

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