史上最年少で中学生棋士となった藤井聡太プロ棋士。
プロデビューから、いきなり29連勝という華々しい新記録を樹立するなど、次々と新記録や最年少記録を塗り替えています。
そこで、今回の記事では、将棋界の主な最年少記録を一覧としてまとめてみました。
また、今後期待される藤井さんの最年少記録についても考察しています。
※2020年7月に書いた記事です。一部段位や記事内容が古い記載もありますが、ご了承ください。
将棋界の主な最年少記録
記録 | 棋士(敬称略) | 達成時の年齢 |
四段 | 藤井聡太 | 14歳2か月 |
五段 | 加藤一二三 | 15歳3か月 |
六段 | 藤井聡太 | 15歳6か月 |
七段 | 藤井聡太 | 15歳9か月 |
八段 | 藤井聡太 | 18歳1か月 |
九段 | 藤井聡太 | 18歳11か月 |
一般棋戦優勝 | 藤井聡太 | 15歳6か月(朝日杯) |
タイトル挑戦 | 藤井聡太 | 17歳10か月20日(棋聖) |
タイトル獲得 | 藤井聡太 | 17歳11か月(棋聖) |
タイトル防衛 | 藤井聡太 | 18歳11か月(棋聖) |
名人 | 藤井聡太 | 20歳10か月 |
竜王 | 羽生善治 | 19歳3か月0日 |
二冠王 | 藤井聡太 | 18歳1か月 |
三冠王 | 藤井聡太 | 19歳1か月 |
四冠王 | 藤井聡太 | 19歳3か月 |
五冠王 | 藤井聡太 | 19歳6か月 |
六冠王 | 藤井聡太 | 20歳8か月 |
七冠王 | 藤井聡太 | 20歳10か月 |
八冠王 | 藤井聡太 | 21歳2か月 |
藤井七段の初タイトルは棋聖? 王位?
2020年7月現在、藤井七段は棋聖戦と王位戦のダブルタイトル戦を進行中です。
渡辺棋聖、木村王位とも、将棋界の強者ですが、果たして結果はどうなるでしょうか?
これまでの初タイトル最年少記録は、屋敷九段の18歳6か月なので、どちらかのタイトルを取れば記録更新となります。
意地と意地のぶつかり合い、死力を尽くした大熱戦となることを期待したいですね。
追記
第91期棋聖戦において、3勝1敗で初タイトル棋聖位を奪取。
17歳11か月で見事最年少タイトル保持者となりました。
最年少二冠王になるかも・・・?
そして、もしも、藤井七段が棋聖と王位の両方のタイトルを奪取となれば・・・
これまでの二冠王の最年少記録は、羽生九段の21歳11か月(王座と棋王)。
これを大幅に更新することになります。
追記
第61期王位戦において4連勝で王位を奪取。
棋聖と合わせて二冠となり、二冠王の最年少記録を見事塗り替えました(18歳1か月)。
追記2
第6期叡王戦において3勝2敗で叡王を奪取。
棋聖、王位と合わせて三冠となり、三冠王の最年少記録を塗り替えました(19歳1か月)。
追記3
第34期竜王戦で4連勝のストレートで竜王を奪取し、棋聖、王位、叡王と合わせて四冠王に。
羽生九段(22歳9か月)の記録を塗り替え、四冠王の最年少記録を更新しました(19歳3か月)。
追記4
第71期ALSOK杯王将戦において4連勝で王将を奪取。竜王、棋聖、王位、叡王と合わせて五冠王に。
羽生九段が持つ22歳10か月の記録を塗り替え、五冠王の最年少記録を更新しました(19歳6か月)。
追記5
第48期棋王戦コナミグループ杯において3勝1敗で棋王を奪取。竜王、棋聖、王位、叡王、王将と合わせて六冠王に。
羽生九段が持つ24歳2か月の記録を塗り替え、六冠王の最年少記録を更新しました(20歳8か月)。
追記6
第81期名人戦において4勝1敗で名人を奪取。竜王、棋聖、王位、叡王、王将、棋王と合わせて七冠王に。
羽生九段が持つ25歳4か月の記録を大幅に塗り替え、七冠王の最年少記録を更新しました(20歳10か月)。
追記7
第71期王座戦において3勝1敗で王座を奪取。竜王、名人、棋聖、王位、叡王、王将、棋王と合わせて、史上初の八冠王に輝きました(21歳2か月)。
最年少八段の可能性は?
これまでスピード昇段を果たしている藤井七段ですが、最年少八段の可能性についても調べてみました。
まず、将棋連盟の昇段規定によると、八段昇段の条件は以下の通りとなっています。
- 竜王位1期獲得
- 順位戦A級昇級
- タイトル2期獲得
- 七段昇段後公式戦190勝
これまでの八段の最年少記録は、加藤九段の18歳3か月。
藤井七段は、2020年7月19日に18歳の誕生日を迎えます。
順位戦A級昇級は間に合いません。
竜王獲得も、今年挑戦できたとしても記録更新には間に合いません。
七段昇段後190勝もさすがに無理です。
ということで、唯一残された可能性がタイトル2期獲得ですね。
現在挑戦中の棋聖と王位を一気に獲得となれば、最年少八段の記録を塗り替えることができます。
逆をいうと、このチャンスを逃してしまうと、最年少八段の記録更新は実質不可能となります。
ちなみに、タイトル2期獲得による八段昇段は、2018年6月1日に新設された新しい規定。
もしも藤井七段が記録更新となれば、すべての事象は藤井七段の味方をしているようなすごい展開ですね。
追記
第61期王位戦で4連勝で王位を奪取。
棋聖と合わせて二冠となり、規定により八段に昇段。八段の最年少記録を塗り替えました(18歳1か月)。
最年少名人、最年少竜王の可能性は?
将棋界の二大タイトル、名人と竜王の最年少記録更新についても調べてみました。
まず名人ですが、谷川九段の21歳2か月が現在の最年少記録です。
このまま順調に、毎年順位戦をB級1組昇級→A級昇級、そして名人挑戦となれば、最年少記録更新の可能性が出てきます。
が、どこかで一度でもつまずいてしまうと、記録更新は不可能となります。
追記
第81期名人戦において4勝1敗で名人を奪取。
谷川九段の記録を塗り替え、20歳10か月で最年少名人の記録を更新しました。
一方で、竜王の最年少記録は、羽生九段の19歳3か月。
これについても、今年(2020年)挑戦者になれれば、記録更新の可能性が出てきます。
ですが、言い方を変えれば今年がラストチャンスなので、今年(2020年)の挑戦を逃すと記録更新は不可能となります。
追記
第33期竜王戦決勝トーナメント、丸山九段戦で敗退。
これにより、最年少竜王の記録更新は不可能となりました。
※追記補足になります。
藤井三冠は翌年の第34期竜王戦で挑戦者となり、見事4連勝で竜王奪取。19歳3か月で羽生九段の記録に並びましたが、日数まで考慮すると
- 羽生九段・・・19歳3か月0日
- 藤井三冠・・・19歳3か月25日
となるので、最年少竜王の記録は羽生九段となります。
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まとめ
藤井聡太 今後の最年少記録の可能性
- 初タイトル → 棋聖を獲得し達成
- 最年少八段 → 棋聖、王位を獲得し達成
- 最年少九段 → 棋聖を防衛、タイトル通算3期で達成
- 最年少二冠王 → 棋聖、王位を獲得し達成
- 最年少竜王 → 決勝トーナメントで敗退、更新ならず
- 最年少名人 → 名人を獲得し達成
ということで、将棋界の主な最年少記録と、藤井七段の記録更新の可能性について調べてみました。
藤井七段にとって、初タイトル獲得は単なる通過点だと思いますが、付随して最年少記録更新がなるかどうかも、ファンとしては楽しみの一つになっていますね。
さらなる高みを目指して、どこまで登り詰めるのか、これからも注目です。