2020年10月29日、佐藤康光会長から叡王戦の主催者がお菓子メーカーの不二家になることが発表されました。
これまでタイトル戦の主催は、新聞社などのメディアが主に務めていましたが、初めてお菓子メーカーが主催を務めることになります。
また、ひふみ投信のレオス・キャピタルワークスとSBI証券が特別協賛という形で参加します。
そこで、今回の記事では、今までの叡王戦と比べて何が変わるのか? 変更点をまとめてみました。
なお、第6期叡王戦、豊島将之叡王VS藤井聡太二冠の五番勝負については、以下の記事でまとめています。
第6期叡王戦の日程・対局結果・将棋めし・おやつ【豊島叡王VS藤井二冠】
続きを見る
叡王戦の変更点【第5期と第6期の比較】
主催 | ドワンゴ |
協賛 | 生茶 |
番勝負 | 七番勝負 |
実施方式 | 段位別予選+本選(24名によるトーナメント)挑戦者決定戦は三番勝負 |
持ち時間 | 予選1時間、本戦3時間。番勝負は1時間、3時間、5時間(最終局は6時間)から選択の変則方式(いずれもチェスクロック方式) |
主催 | 不二家、日本将棋連盟 |
特別協賛 | レオス・キャピタルワークス、SBI証券 |
番勝負 | 五番勝負 |
実施方式 | 段位別予選+本選(16名によるトーナメント)挑戦者決定戦は一番勝負 |
持ち時間 | 予選1時間、本戦3時間、番勝負4時間(いずれもチェスクロック方式) |
第6期も、叡王戦独自のシステムである段位別予選は継続されます。
本戦は、前期ベスト4以上の永瀬王座、渡辺名人、青嶋六段、佐々木大地五段がシード。残り12名の枠をかけて、全棋士が予選を戦うことになります。
第5期と比べて本戦の枠が少なくなっているので、予選の比重が増しました。
また、これまでの叡王戦の番勝負は(コロナの影響を除くと)春(4月~6月)に行われていましたが、第6期からは7月下旬~9月に行われます。
持ち時間も、第5期は変則的で面白かったですが、第6期はわかりやすい形に変更されました。
ドワンゴ撤退の理由は?
ニコニコ動画を運営するドワンゴが叡王戦から撤退した理由は公表されていませんが、業績悪化が影響したといわれています。
親会社であるカドカワの2019年(18年4月~19年3月)の決算が約40億円の赤字になったことが関係しているかもしれません。
(ただし、2020年(19年4月~20年3月)は、約80億円の黒字になっています)
参考 将棋叡王戦をドワンゴが手放したワケ | Business Journal
今でこそ、将棋の中継というとアベマが主流ですが、以前はニコニコ生放送がすごく頑張ってくれていました。
ネット中継の礎を築いたといっても過言ではないですし、ニコニコの功績は大きかったと思います。
叡王戦の賞金額はどうなる?
以前の叡王戦の賞金額は公表されていませんが、2,000万円くらいではないかといわれていました。
今回、スポンサーが不二家に変わり、番勝負も七番勝負から五番勝負へと縮小されました。
その後、日本将棋連盟の主催棋戦一覧を見てみたところ、6番目に記載がありました。
そのため、王将や棋聖よりは賞金額が多く、棋王よりは少ないことが推測できます。
正確な賞金額が公表されていないため、何とも言えないところですが、これまでの賞金額からは大きく下がることになります。
中継はABEMAで継続
第5期は主にニコニコ生放送で中継(番勝負はABEMAでも中継)されていましたが、今後はABEMAで中継されていくようです。
今は、将棋の中継といえばABEMAというイメージがあるので、何の問題もなく楽しめますね。
ニコニコは将棋の中継からは離れるようですが、今後も何らかの形で将棋の企画が出てくることはあるかもしれません。
まとめ
叡王戦については「廃止されるのではないか?」と心配され、存続が危ぶまれていましたが、新たなスポンサーが見つかって本当に良かったと思います。
第6期の叡王戦では、おやつに不二家のお菓子が登場することが考えられます。
LOOKのチョコレート、カントリーマアムやホームパイは、手軽に食べられていいですね。
飲み物もネクターが出てくるかもしれません。
と思っていたところ、早速予選でカントリーマアム、ホームパイ、LOOKなどが入ったお菓子ボックスが登場しました。
杉本和陽四段と伊藤匠四段の叡王戦が始まりましたね。伊藤四段はデビュー戦。伊藤流で駒を並べていましたね💡
そしてお菓子ボックス、カントリーマアムとホームパイとLOOK確認しました🙋♀️笑 pic.twitter.com/DqVRUcbdWd
— 渡部 愛(わたなべ まな) (@nanu_ke) October 31, 2020