渡辺明王将への挑戦者を決める、第70期王将戦挑戦者決定リーグの顔ぶれが出そろいました。
今回の記事では、参加棋士の紹介と展望、王将戦のシステムについて簡単に紹介しています。
「今からワクワクが止まらない」という方も、「王将戦って何?」という方も、よかったら目を通してみてください。
第70期王将戦挑戦者決定リーグ戦
今期のリーグは、前期シードの4名と予選を勝ち上がってきた3名を含め、以下の7名の棋士で争われます。
順位 | 棋士 | コメント |
1 | 広瀬章人八段 | タイトル獲得2期の実力者。3期目のタイトルを狙いたい。 |
2 | 豊島将之竜王 | 名人失冠のリベンジを果たしたい。王将2度目の挑戦をうかがう。 |
3 | 藤井聡太二冠 | 瞬く間に二冠を獲得し、虎視眈々と3つめのタイトルを狙う。 |
3 | 羽生善治九段 | タイトル100期を目指す。レジェンド復活なるか!? |
5 | 永瀬拓矢王座 | 叡王失冠もバナナパワーは健在。ふたたびの二冠を目指す。 |
5 | 木村一基九段 | おじさんはへこたれない。百折不撓の精神で王将初挑戦を狙う。 |
5 | 佐藤天彦九段 | 名人3期の実力者。貴族らしく優雅に王将初挑戦を目指す。 |
第70期挑戦者決定リーグ戦 勝敗表はこちら
https://www.shogi.or.jp/match/oushou/70/hon.html
いずれの棋士もタイトル経験者という、またとない豪華な顔ぶれとなりました。
9月22日の藤井二冠VS羽生九段を皮切りに、熱戦が繰り広げられます。
本命は藤井二冠か
誰が挑戦者となってもおかしくない顔ぶれですが、やはり本命は藤井二冠でしょうか?
史上最年少で棋聖を獲得後、間髪をいれず王位も獲得し、最年少二冠王に。
名実ともにナンバー1といっても過言ではなく、リーグを引っ張っていくのは間違いないと思われます。
ただし、藤井二冠と相性のいい豊島竜王、AbemaTVトーナメントで藤井二冠に連勝した広瀬八段が待ち構えています。
木村九段は王位戦の借りを返すチャンスですし、永瀬二冠も棋聖戦と王位戦の挑戦者決定戦で、立て続けに藤井二冠に敗れた借りを返そうと狙っているでしょう。
王将戦本戦リーグを視聴する方法
王将戦は、CS放送の囲碁将棋チャンネルが独占配信を行っています。
そのため、Abemaやニコニコ動画で視聴することはできません。
王将戦本戦リーグを視聴するには、以下の5つの方法があります。
- 地元のケーブルテレビで視聴する
- J:COMで視聴する
- スカパー!で視聴する
- ひかりTVで視聴する
- 将棋チャンネルで視聴する
詳しくは、以下の記事を参照してみてください。
王将戦の視聴方法 藤井聡太竜王の対局を見るための7つの方法
続きを見る
王将戦本戦&予選のシステム
王将戦は全棋士参加の棋戦です。
将棋界には8つのタイトルがありますが、そのうちの一つになります。
挑戦者を決める本戦のリーグ戦と、予選のトーナメントがあります。
まず、予選は一次予選と二次予選があり、二次予選を勝ち上がった3名が本戦リーグに参加することができます。
予選を勝ち上がった3名と、前期リーグの残留者4名を合わせ、本戦リーグは計7名の総当たり戦となります。
本戦リーグで最も成績の良い棋士が、渡辺王将への挑戦権を獲得します。
同星の場合は挑戦者決定戦(プレーオフ)を行います。
また、成績下位3名はリーグ陥落となります(成績上位4名は来季リーグのシード権を獲得)。
同星の場合は、順位が下の者が陥落となります。
持ち時間は予選が3時間、本戦リーグは4時間です。
王将戦七番勝負
本戦リーグを勝ち上がった挑戦者が、渡辺王将との七番勝負に挑みます。
王将戦七番勝負は通常1月~3月の間に行われ、先に4勝した者がタイトル奪取、または防衛となります。
タイトル戦は各地のホテルや旅館を転戦し、1局2日間かけて行われます。
持ち時間は8時間です。
王将戦の勝者には罰ゲームがある!?
王将戦では、勝者に一風変わった写真撮影をお願いするという風習があります。
撮影される側の心境はいかに?という感じですが、将棋ファンには楽しめる企画ですね。
第69期王将戦で防衛を決めた渡辺王将の一コマ
第69期大阪王将杯王将戦七番勝負第7局は、#渡辺明王将 が挑戦者の #広瀬章人八段 に勝ち、4勝3敗で2連覇・通算4期目の王将位を獲得しました。渡辺明王将はタイトル防衛から一夜明け、笑顔で記念撮影に応じました。
写真特集→https://t.co/VV6zdIkNs4#王将戦 #将棋 pic.twitter.com/uRba9mSP0k
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) March 27, 2020
第67期王将戦、豊島将之八段(当時)の一コマ
第67期王将戦七番勝負第5局。挑戦者の豊島将之八段が #久保利明 王将に勝利し、対戦成績を2勝3敗にしました。
写真特集はこちら→https://t.co/1zhMFgHNxj#将棋 #王将戦 #王将 #石見神楽 pic.twitter.com/t7RdbxwvZn
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) March 7, 2018
第66期王将戦、郷田真隆王将(当時)の一コマ
https://t.co/EA7TmjDiLs
新潟県佐渡市であった第66期王将戦七番勝負第5局は、153手で郷田真隆王将が挑戦者の久保利明九段を破り対戦成績を2勝3敗としました。ゆるキャラのサドッキーとの記念撮影などを写真特集でhttps://t.co/2KEAKLNB07 pic.twitter.com/0OJoYlJxAw— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) March 2, 2017
今年の挑戦者は誰になるのかと同時に、どんな罰ゲームになるのか? 誰がするのか? も楽しみの一つですね。
まとめ
ということで、第70期王将戦挑戦者決定リーグの展望と、王将戦の概要についてまとめてみました。
通常リーグ戦は1局目から順番に行っていくものですが、王将戦リーグは順不同でバラバラに消化されていくことがあります。
(まだ1局戦っただけの棋士もいる中で、既に3局終えた棋士もいたり)
ただし、最終戦は一斉対局が行われるのが通例です。
また、約2ヶ月くらいの短期間で全局を消化するのも特徴になっています。
ハイレベルな戦いが予想される今期の王将戦リーグ。棋士の一挙手一投足に注目していきましょう。