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将棋の格言から学ぶ

玉の腹から銀を打て【腹銀】絶対に覚えたい攻めの手筋とは?

玉の腹から銀を打て

将棋の格言『玉の腹から銀を打て』は、別名腹銀とも呼ばれます。

玉の腹から銀を打て

意味:相手玉の腹(真横)に銀を打つ手筋。
縛りの一手になることが多く、相手玉の逃げ道をなくす有効打となりえる。

腹銀は、最終盤において相手玉を追い詰めるとどめの一打となることがあります。

ぜひとも覚えておきましょう。

玉の腹から銀を打て【腹銀】必至の例題

第1図(△6七桂まで)
『玉の腹から銀を打て』の必至例題

第1図はちょっと極端な例ですが、後手玉に必至をかけるにはどうすればいいでしょうか?

先手の攻め駒は馬と持ち駒の銀しかありませんが、一手で必至をかけることができます。

絶対に覚えておきたい攻め筋です。

正解は▲3二銀(第2図)です。

第2図(▲3二銀まで)
▲3二銀までの局面

この手が、今回の格言『玉の腹から銀を打て』を具現化した一手であり、別名『腹銀』とも呼ばれる手です。

この手は、

  • ▲2三銀成△2一玉▲3二馬
  • ▲3一馬△1二玉▲2一銀不成

2通りの詰めろを狙っていて、後手は両方を同時に受ける術がありません。

▲2三銀成を受けて△1二銀としても▲3一馬で詰みですし、▲3一馬を受けて△6四角と攻防に打っても▲2三銀成以下の詰みが防げていません。

つまりは必至ということですね。

この4一馬、3二銀、2二玉の形は基本的に必至と覚えておくと、実戦中の読みを減らすことができるので、それだけ優位に持っていくことができます。

玉の腹から銀を打て【腹銀】もう一つの例題

もう一つ、今度は少し難易度の高い例題です。

第3図(△2六玉まで)
腹銀の実戦例

第3図は、相手玉が入玉模様となっている局面。

縛りの一手となる有効打はどんな手になるでしょうか?

今回の格言を思い出してみましょう。

指してみたい手は▲3六銀(第4図)です。

第4図(▲3六銀まで)
▲3六銀までの局面

この手は、2七への逃げ道をふさぎつつ、▲2五馬の詰めろを見た一石二鳥の手です。

後手の応手も難しいですが、△1八と(第5図)で玉の逃げ道(1七へのルート)を確保するところでしょうか。

第5図(△1八とまで)
△1八とまでの局面

ここで先手に妙手があります。

第5図では▲2八銀(第6図)という手があります。

第6図(▲2八銀まで)
▲2八銀までの局面

△同と と取れば、1九の香車が利いてくるので、▲2五馬で詰みという算段ですね。

かといって放置しても▲2五馬で詰みですし、それを受けて△5五飛のような手も、▲2七歩△1五玉▲1八香で相手玉を追い返すことができます。

第4図の▲3六銀が好手だったわけですね。

ちなみに、第4図で▲3六銀ではなく▲3八銀(第7図)と打つのはどうでしょうか?

第7図(▲3八銀まで)
▲3八銀までの局面

同じようにも見えますが、この手は詰めろではないので、△1八歩や△5六桂打など他の手を指されてしまい、かなり難しい展開になります。

第4図の▲3六銀は、相手玉の逃げ道をふさぎつつ、詰めろにもなっているのがかなり大きいわけですね。

まとめ

腹銀で必至をかけたところ

ということで、『玉の腹から銀を打て』別名『腹銀』の例を見てみました。

実戦だと、つい王手王手で追いかけ回してしまいがちですが、『王手は追う手』といいます。

腹銀を打って縛ることが、遅いようでも逆に相手玉を追いつめる有効打となるわけですね。

実戦でも腹銀を自由自在に使いこなしていきましょう。

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