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三間飛車を学ぶ

きmきm金(たこ金戦法)で攻めてこられた時の対策

2020年3月24日

きmきm金

三間飛車や石田流の作戦を明示した際の対策の一つに挙げられるのが、きmきm金(きもきもきん)と呼ばれる戦法です。

古くは、たこ金と呼ばれる戦法です。
角が凧のように金を操ってるように見えるので、この名前がついたみたいですね。

今回は、このきmきm金で攻めてこられた時の対策を、実戦例を交えて紹介したいと思います。

きmきm金にやられてばかりという場合は、よかったら参考にしてみてください。

きmきm金とは?

参考図(△4四金まで)△4四金までの局面

石田流対策の一つとして編み出された戦法です。

昔は、ひねり飛車の対策としてたこ金戦法が使われることがありましたが、同じ戦法と考えていいと思います。

(先手から見て)守りの金を3二→3三→4四→5四と繰り出していく、どちらかというと奇襲戦法かもしれませんね。

相振り飛車で採用される戦法ですが、初めて見たらビックリすると思います。

横に移動できる金の特性を活かして、石田流の動きを封じようとする狙いがあります。

 

きmきm金の対策

それでは、実戦例を見ていきましょう。

第1図(△7二銀まで)
△7二銀までの局面

第1図から▲6五歩△5四金と金を移動させた後、▲7四歩△同歩▲同飛△7三歩▲7六飛と浮き飛車に構え、△4二銀に▲6六角(第2図)とこちらに角を移動します。

第2図(▲6六角まで)
▲6六角までの局面

以下△4三銀▲7七桂に、後手も△4五歩(第3図)と角交換を迫ってきました。

第3図(△4五歩まで)
△4五歩までの局面

先手は▲3三角成△同桂に、再度▲6六角(第4図)と角を据えます。

第4図(▲6六角まで)
▲6六角までの局面

ここから、後手の応手を2通り見てみたいと思います。

 

△4四銀

実戦では△4四銀と進みましたが、この手は疑問手でした。

以下▲7四歩△同歩▲同飛(第5図)と進みます。

第5図(▲7四同飛まで)
▲7四同飛までの局面

ここで△7三歩と打ってしまうと、▲5四飛△同歩▲4四角(第6図)で二枚替えが成立します。

第6図(▲4四角まで)
▲4四角までの局面

これは先手優勢です。

よって、仕方なく後手も△4二飛と守りますが、▲9四歩△同歩▲9三歩(第7図)と進んで先手が指しやすいです。

第7図(▲9三歩まで)
▲9三歩までの局面

△同香は▲8五桂、△同桂は▲9四香、△7三歩は▲9四飛でいずれも先手が優勢になります。

 

△4四角

第4図に戻り、今度は△4四角(第8図)としっかり受ける順を検討してみます。

第8図(△4四角まで)
△4四角までの局面

以下▲同角に△同銀は▲4三角(第9図)と打ち込みます。

第9図(▲4三角まで)
▲4三角までの局面

6一の金や▲3四角成を狙いつつ、▲9四歩△同歩▲9三歩の端攻めがより厳しくなります。

第8図に戻って、▲同角に△同金と取った場合は、もう一度▲6六角(第10図)と据えます。

第10図(▲6六角まで)
▲6六角までの局面

次の狙いは、やはり▲7四歩△同歩▲同飛~▲4四飛の2枚替え、それを受けたら▲9四歩の端攻めです。

また、▲7四歩△同歩▲5五銀と攻める狙いも秘めています。

いくつも攻め筋があるので困らないですね。

 

まとめ

ということで、きmきm金(たこ金)の対策の一例を紹介してみました。

今回は、端を詰めている形になっていることもあり、スムーズに攻めが決まった感じです。

実際には、ここまでうまくいかないと思いますが、今回の攻め筋を参考にしていただけたらと思います。

▲6六角の形は、常に狙ってみたいですね。

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